先日、27年前元同僚のT氏の転職先会社に訪問した。 あるフェアでバッタリ会って久しぶり、一度お伺いするよと言ったまま少し時間ができたので、娘婿の経営する鳥創作料理店で旧交を暖めたのである。
90年の歴史がある機械部品専門商社のIT担当のT氏と、自然と会社のシステムや導入いきさつ、問題点等ついつい仕事の話に話がはずみ、職業病というか、こうしたらいいと提案口調になっているのも酔う程忘れていった。
導入いきさつ色々あって、現在4拠点に4端末ずつと1サーバで営業管理、本社営業は15端末と1サーバで拠点と同じ営業管理、本社経理は5端末と1ホストサーバで請求・売上統計業務に会計・給与シスシテムという構成である。
営業管理システムは見積・受注・売上業務で本社・拠点の営業データをホストサーバに締切日毎に転送している。
ホストサーバはPCメーカの販売管理パッケージの一部をバッチ処理しているが、柔軟性に欠けるようである。
主な問題点を列挙すると、
1.マスターメンテナンス
新規・修正はT氏がホストに登録、その後本社営業・拠点営業システムに登録依頼しているが、誤登録やタイムラグでエラー発生都度対応している。
2.請求締切後の売上修正
請求書発行後、営業管理システムで売上修正等をして気づかず、当月請求残高と次月請求書の前残金額が合わないと得意先からの指摘多く、ホスト取込時に請求済データの修正等がある場合はエラーメッセージを出すようにした。
3.恣意的な操作で出力調整
新年度で得意先の担当者が新しく変更になった時など、営業管理システムでは新担当者で納品書発行し、ホストでは新担当者に変更しなかったら旧担当者で統計資料が出力できると、別サーバ管理のメリットと掲げているが、システム設計上で解決可能な問題と思う。
上記1と3はコンピュータに詳しいT氏がいてるから運用できてるが、3ケ月後の定年後は対応できる人がいない。
上記2も、締切時のデータ転送時にエラーチェックで判明するが、例えば10月20日締切請求書発行後、21日に得意先営業との約束で10月20日の売上修正した場合、11月20日締切のデータ転送時にエラーが出て、1ケ月程前の売上修正の件ダメでした「何それ」と、当月請求残高と前月請求残高が合ってない請求書が届くほどでないにしても信用は落ちる。
IT内部統制は、アプリケーション自体に入力・処理・出力の不正やミスを防止するための、「完全性」「正確性」「承認」「正当性」を実装しなくてはいけないが、ハードルが高い。
しかし、中小企業のIT内部統制は決して高度なものでなく、ちょっとした事で大きく改善されると感じた。
拠点とホストをインターネットVPNでリアルタイムで繋いで、データの一元管理をすることを推奨した。
システムの再構築の前に拠点のサーバが陳腐化しているので入替えたら現状のシステム踏襲になるだろうという。 しかし、そのサーバを再構築時のターミナルサーバ・アプリケーションサーバとして複数台利用すれば無駄にならないと説明、マジックコネクトやどこでもLANでランニングコストも低く抑えられる。
拠点の端末もスペックの低いPCで可能、ミスも少なくなるし、何といってもT氏がいなくても安心して稼動できる体制ができると、次々とアドバイスしているうちに、見積から会計連動迄データ一元管理WAN対応の「ふくろう販売」をカスタマイズ導入が最適でないかと、熱い営業トークになって夜も更けていった。