個別入金消込、個別支払消込

前回は入金処理の特別なケースである「相殺」の場合を記述、今回は入金伝票からさらに伝票単位あるいは明細単位で売上伝票を入金消し込みする「個別入金消込」について説明する。
通常請求回収業務では、20日とか末日に1ケ月分の売上伝票を締め切り、請求書を発行して得意先との約束した回収予定日に入金がある。
厳しい経済状況の中では、回収管理をきめ細かくしないといざという時にはリスクが大きくなる。
請求金額どおりに入金されていたら問題ないが、少なかったらどの売上伝票が未入金か、どの売上伝票のどの商品が未入金なのか調べなくてはいけない。
まだ請求すべきではなかったか、返品されていたものか、単なるミスか担当者または得意先に問い合わせるにも特定できた方がよい。
多い場合は前受金かもしれないので、翌月以降請求分で対応付けする。
個別入金消込とは、得意先毎の入金額を売上伝票(明細)毎に入金消し込みをして一致させる作業である。
販売管理パッケージの「ふくろう販売」では、個別入金消込や個別支払消込を標準実装、かつ、運用設定でするかしないか選択できる。
入金消し込みを伝票単位・明細単位だけでなく、明細の分割消し込みも可能である。
入金額>消込額の場合は繰越未消込額となり、入金額<消込額の場合は△繰越未消込額として次回個別入金消込時の未消込残高に表示される。
また、売掛台帳で未入金/一部入金/全額入金を抜粋して売上伝票を出力することができる。
入金リストで未消込一覧画面から入金伝票・個別入金消込画面を確認することも可能である。

下記をクリックするとサンプル画面に切り替わる。
販売管理パッケージ「ふくろう販売」の個別入金消込の仕組み。

市販の販売管理ソフトで個別入金消込は伝票単位までが殆どである。

弥生販売10 ネットワーク版の回収消込は売上伝票単位で、明細単位で消し込む場合は得意先元帳でチェックする。
明細分割消込はできないが、操作はシンプルで中小零細企業にとって使い勝手はよい。

「弥生販売ネットワーク」の個別入金消込の仕組み。

最近発売されたOBCの「商奉行i」も回収消込機能は充実したが、売上伝票単位で明細や明細分割消込までするなら、
入金(支払)消込オプション[LanPack各90万円、スタンドアロン各30万円]が必要である。

OBC「商奉行i」の個別入金消込の仕組み。

 

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